本を読んで、なるほどと思った。
講座を受けて、大切なことが分かった気がした。
ところが、誰かに説明しようとすると、うまく言葉が出てこない。
そんな経験はないでしょうか。
読んでいるときには、著者の言葉が理解を助けてくれます。
話を聴いているときには、講師が順序を整えてくれます。
そこから一歩進み、自分で言葉を組み立ててみると、分かっていることと、まだ曖昧なことが見えてきます。
その気づきも、大切な学びの一部です。
①本を閉じて一つだけ説明する
読み終えた後、印象に残ったことを一つ選んでみてください。
そして、本を閉じて短く説明してみましょう。
「これは、どのような考え方だっただろう」
「何が大切だと書かれていただろう」
最初から、きれいにまとめる必要はありません。
ノートに数行書くことでも、声に出して話すことでも構いません。
元の文章を見ない時間をつくることで、自分が何を受け取ったのかを確かめられます。
②難しい言葉を身近な場面へ置き換える
専門用語を覚えることと、その意味を説明できることには違いがあります。
例えば、「相手の立場を考える」という言葉を学んだなら、自分の暮らしではどのような行動になるでしょうか。
忙しい人へ連絡するときに、要件を短くまとめる。
初めて作業する人へ、知っている前提で説明しない。
具体的な場面へ置き換えると、言葉と行動のつながりが見えてきます。
ただし、一つの例ですべてを説明できるとは限りません。
「これは一例です」と添えながら、考え方の意味を確かめていきましょう。
③説明できないところを学び直す
言葉に詰まると、自分は何も理解していなかったと落ち込むことがあるかもしれません。
けれど、どこで詰まったのかが分かれば、次に確認する場所が見つかります。
言葉の意味が曖昧なのか。
理由が分からないのか。
似た考え方との違いを説明できないのか。
疑問を具体的にして、もう一度本や資料へ戻ってみてください。
説明できなかった部分が、次の学びの入り口になります。
④学んだことと自分の考えを分ける
自分の言葉で伝えるときにも、何をどこから学んだのかは大切にしましょう。
「この本では、こう説明されていました」
「私は、自分の経験と重ねてこう受け取りました」
「実際に試したところ、私の場合はこうなりました」
出典に書かれていること、自分の解釈、自分の体験。
それぞれを分けて伝えることで、相手も内容を受け取りやすくなります。
自分の言葉にすることは、元の意味を自由に変えることではありません。
学んだ内容を確かめながら、自分なりの理解を丁寧に表現することです。
⑤質問をもらって説明を育てる
誰かに伝える機会があれば、話した後の反応にも耳を傾けてみてください。
「それは、どんなときに使えるのですか」
「この場合にも当てはまりますか」
「もう少し具体的に教えてもらえますか」
質問によって、自分一人では気づかなかった点が見えることがあります。
答えが分からなければ、「そこは確認してみます」と伝えてよいのです。
無理に答えをつくるよりも、調べてから伝え直す。
そのやり取りを通して、説明も理解も育っていきます。
学びには、受け取る時間と、組み立て直す時間があります。
読む。
考える。
言葉にする。
分からないところへ戻る。
その往復の中で、知識と自分の経験が少しずつ結びついていきます。
たくさんのことを一度に説明しようとしなくても構いません。
今日学んだことを、一つだけ。
誰かに伝えるつもりで、自分の言葉にしてみてください。
「分かったつもり」のまま通り過ぎていたことに、新しい疑問が生まれるかもしれません。
その疑問を持てたことも、前進です。
自分の言葉にしたとき、学びは深くなる。
そして、深まった理解が、次の行動や誰かとの対話につながっていきます。
あなたが学びを自分の言葉で育て、日々の暮らしや仕事に生かしていけることを心から願っています。
最後までご覧いただき誠にありがとうございました。
いつも読んでくださる皆様に、心から感謝いたします。
森﨑康太
【LFA ラーニングフォーミュラアカデミー】
『永遠の学びをあなたと共に』